土浮貝塚
- [概要]
[どぶかいづか]
土浮貝塚は、阿武隈川沿いに立地する縄文時代前期(約6000年前)の貝塚として古くから知られていた。
平成5年に一部が発掘調査され、120層を超える貝層が確認された。
このことは、6000年前の縄文前期に海岸線が内陸深くこの地に及んでいたことや、ヤマトシジミが主体となることから、海水と淡水が入り交じる汽水域(きすいいき)であったこと、縄文人の居住に適した環境が長期間続き、縄文集落がこの地に存在し続けたことなどを示している。
出土遺物には鹿角製離頭銛(ろっかくせいりとうもり)、釣針、ハマグリ製貝刃、貝輪、石鏃(せきぞく)、縄文土器が出土し、縄文時代前期から後期にかけて形成された貝塚と考えられる。
縄文時代前期の生活文化を解明する上で重要な役割を果たす遺跡である。
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- [詳細情報]
- ・この貝塚に捨てられた貝はその大半がヤマトシジミで、他にもオタニシ、ドブガイ、イシガイ、アサリ、カワニナ、フジツボ等の貝類である。
各層からは当時食用にしたと考えられるクロダイ、スズキ、ニゴイ、ウナギ、カモ、イノシシ、シカ、タヌキ、ムササビ、カニ等の魚類・獣骨類が多量に発見された。・平成5年6月29日に角田市文化財に指定された。
■アクセス/角田駅から車で15分。